血液中のコレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)が、基準よりも高くなったり低くなったりしている状態です。
脂質異常症自体には、自覚症状がほとんどありません。しかし、高い状態を放置していると、静かに血管の壁に脂肪が溜まり、血管が硬く狭くなる「動脈硬化(どうみゃくこうか)」が進んでしまいます。これが将来、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる病気を引き起こす原因になります。
脂質異常症
脂質異常症

血液中のコレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)が、基準よりも高くなったり低くなったりしている状態です。
脂質異常症自体には、自覚症状がほとんどありません。しかし、高い状態を放置していると、静かに血管の壁に脂肪が溜まり、血管が硬く狭くなる「動脈硬化(どうみゃくこうか)」が進んでしまいます。これが将来、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる病気を引き起こす原因になります。
最新のガイドラインでは、食事の有無に合わせた診断基準が導入されています。
140mg/dL以上
40mg/dL未満
「コレステロールが高いから、全員すぐに薬を飲む」というわけではありません。
現在のガイドラインでは、これまでの病歴、年齢、喫煙の有無、糖尿病や高血圧の持病の有無など(久山町スコアなどの発症予測)を総合的に計算し、一人ひとりの危険度(リスク)に応じた目標値を設定します。例えば、他にリスクがない方のLDL目標値は160mg/dL未満ですが、糖尿病がある方は120mg/dL未満、過去に心筋梗塞を起こしたことがある方は70mg/dL未満(中でも特に重症な方では55mg/dL)など、厳格に管理する必要があります。
治療の基本は、まず「生活習慣の見直し」です。ガイドラインでも以下の項目が強く推奨されています。
野菜、海藻、大豆製品、未精製穀類(玄米や大麦など)を積極的に食べましょう。(目標:1日25g以上)
お肉の脂身やバター、卵黄を控えめにし、青魚(EPA・DHA)の油を増やします。
中性脂肪が高い方は、ジュースや菓子類、果物のとりすぎに注意してください。
アルコールは1日25g以下(ビール中瓶1本、または日本酒1合程度)に抑え、休肝日を作りましょう。
有酸素運動を続ける:ウォーキングや速歩、水泳などを1日合計30分以上(できれば毎日、週に180分以上)行うことが推奨されています。
タバコは動脈硬化を急速に進める最大の敵です。受動喫煙(周りの煙)を避けることも大切です。
生活習慣を見直しても目標値に届かない場合や、すでに動脈硬化のリスクが非常に高いと判断された場合は、お薬(主にコレステロールの合成を抑えるスタチンなど)の服用を相談します。
脂質異常症の治療は、「数値を下げること」そのものが目的ではなく、「5年後、10年後も心筋梗塞や脳梗塞を起こさず、元気に過ごすこと」が本当の目的です。一人ひとりに合った治療計画を一緒に進めていきましょう。気になることがあれば、いつでもご相談ください。
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